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グラン・トリノ【映画】

ブログのエントリーは少ないけど、ここのところ結構映画を見てます。

とはいうものの、あまり印象にのこる映画が少なかったので、ブログでの言及も少なくなってます。

そんな中で印象に残ったのが、クリント・イーストウッド監督・主演の「グラン・トリノ」

一言で言えば、”上手い映画”だと思う。

それは、随所に伏線を張り巡らせていてクライマックスに向けて一気に収束する構成だったり、黒澤映画に勝るとも劣らない圧倒的なリアリティだったり、クリント・イーストウッドが同じく黒澤映画の志村喬のような円熟味溢れる演技だったり(個人的には、志村喬の代表作「生きる」で漂わせる哀愁とグラン・トリノの主人公ウォルトのそれとが妙に合致します)。

ただ、この映画の”上手さ”は、それ以上に、観る人によって違った感想を持つ懐の深さ言えるのではないか。

自分の理解は、この映画では、「やり場のない怒りからくる負の連鎖をどう断ち切るか」というテーマをクリント・イーストウッドはキリスト教的な贖罪という観点からアプローチしたということ。

「やり場のない負の連鎖」は武力行使が何をもたらすか、ということと同義と言えるかもしれない。

たとえば、去年の大河ドラマ篤姫の第4回。篤姫が薩摩藩主島津斉彬の養女になろうというとき、彼女は斉彬に対して力とは何かを問う。そして、斉彬はこう答える。


「力は力を呼ぶ、腕力には腕力、武力には武力で応じようとする。そこに生じるのは憎しみばかりじゃ。憎しみは互いの心に憎しみを生み、それがさらなる争いを生む。」



原因はどうあれ、世の中にはやり場のない怒り・憎しみを持つことが多々ある、でも、そこから生じる憎しみを武力で応じようとすると、さらに争いを生む、そして、結果的には復讐のスパイラルに陥ると。そのスパイラルをどう解決するか?

グラン・トリノはこの「復讐のスパイラル」というテーマに対して贖罪というアプローチでこの問題を解こうとしたと自分では理解している。そして、その結末はハッピーエンドだっと思う。

最初に戻って、黒澤映画は大好きで何度も観ているけど、見るたびに新しい発見がある。ひるがえって、このグラン・トリノも”懐が深い”という点で、たぶん、2年後、10年後に見たら、また新しい発見がありそうだ。時を越えても残る映画、そんな思いをつよくしました。



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