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鳥瞰と3手の読み

土曜日の朝、たまたまTEDxTokyoで将棋棋士羽生善治王位・棋聖のプレゼンのライブを観る機会があった。こんな素晴らしい話がライブでしかもタダで視聴できるのだから、良い時代になったものだ。

彼曰く、将棋で手を読む場合、無限とも言える手の中から大雑把に目星をつける感覚的な”鳥瞰”、そして、鳥瞰が本当に正しいかロジックを裏付ける”3手の読み”、この感覚(鳥瞰)と論理(3手の読み)が車の車輪のように融合することが読みのポイントと指摘する。

なるほどなぁ、と思った。最近、「ビックデータ戦略」を上梓させていただくことがあり、データをどう使うか、というテーマでディスカッションさせていただくことが増えたけど、この話とかなりリンクすると思った。たとえば、イアン・エアーズの「その数学が戦略を決める」では、”すべてはコンピュータが計算して、正しい答えをだしてくれる(絶対計算)ので、専門家は必要ないらない”と主張する、これは”3手の読み”のアプローチだろう。

一方で、たとえば、この本では、ワインの品質を決めるためのパラメータとして冬の降雨、収穫期の降雨などを挙げているけど、このパラメータは将棋の読み手と同様に無限にある。そのなかで、思考錯誤で”冬の降雨、収穫期の降雨”を鳥瞰するのは、やっぱり、人間だろう。もちろん、専門家はえてして固定観念に縛られて”こんなはずはない”と一蹴する傾向がある。でも、たくさんの要素から大雑把に鳥瞰する、やはり、これはコンピュータではなく、専門家もしくは人間の仕事だろう。

 もちろん、コンピュータも賢くなってきていて、最近では、チェス(これは随分前だけど)、将棋でもコンピュータがプロを破るレベルに達している。でも、この前提は、計算可能であること、チェスにしても、将棋にしても盤面と駒の動きのルールという制約があるので、投入できるパラ―メータは計算できる。でも、こうした制約条件があるモノは、比較的限られている、だからこそ、”鳥瞰”が付加価値としでてくるとも言える。

 鳥瞰と三手の読み、深いです。





その数学が戦略を決めるその数学が戦略を決める
(2007/11/29)
イアン・エアーズ

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(2012/03)
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